カレー、新時代到来:タイカレーブームが転換点!日本のカレー文化(1989-2006)

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カレーの歴史

平成という時代は、日本のカレー文化に大きな変化をもたらしました。

特に1990年代以降のタイカレーブームは、それまでの日本のカレーの概念を大きく覆し、多様なカレー文化の幕開けとなったのです。

本ブログでは、平成時代のカレーに焦点を当てました。

タイカレーブームを転換点として、日本のカレー文化がどのように変化していったのかを深掘り解説します。

またレトルトカレーの進化、スパイスカレーの流行など、平成のカレーを語る上で外せないトピックも満載です。

タイカレー人気爆発!:日本でブーム到来

昭和の終わりから平成初期、バブル景気の影響で海外旅行が身近になり、日本にエスニック料理ブームがやってきました。

その中でも特に人気を集めたのが、タイカレーです。

イエロータイカレー、レッドタイカレー、グリーンタイカレーの画像
写真:CANVA

日本のカレーやインドカレーとは全く違う、ココナッツミルクを使った甘くてスパイシーな味わいは、多くの日本人を魅了しました。

ハーブやスパイス、ナンプラーなどが織りなす複雑な風味と、サラッとしたスープ状の口当たりは、まさに新感覚です。

タイカレーには、主に以下の3種類があります。

  • グリーンカレー:青唐辛子を使った、刺激的な辛さが特徴
  • レッドカレー:赤唐辛子を使った、グリーンカレーよりマイルドな辛さ
  • イエローカレー:ターメリックを使った、辛さ控えめで優しい味わい

辛さの順は、グリーンカレー、レッドカレー、イエローカレーです。

くみん
くみん

1993年(平成5年)の「平成の米騒動」でタイ米が緊急輸入されたことも、タイカレーの認知度を高めるきっかけになったんやで。

宇宙でカレーを食べる!日本人宇宙飛行士

1992年(平成4年)、なんとカレーが宇宙へ飛び立ちました!

日本人初のスペースシャトル搭乗者、毛利衛氏がエンデバー号にカレーを持ち込み、宇宙で初めてカレーを食べたのです。

無重力空間でレトルトカレーにご飯を浸して食べるという、ちょっと変わったスタイルでしたが、同乗したクルーにも大好評だったとか。

実は、レトルトパウチ食品は1969年のアポロ11号の宇宙食から使われていました。

しかし、「カレーライスはカレーとご飯が一緒に盛り付けられていなければならない」と、宇宙でのカレーの食べ方にこだわった方がいます。

元宇宙飛行士の土井隆雄さんです。

1997年(平成9年)、土井さんはコロンビア号に搭乗した際、特製パックでカレーとライスを一緒に盛り付け、スプーンで食べたそうです。

日本人初の船外活動を行った土井さんの、宇宙食への熱い思いが伝わってきますね。

カレーの街よこすか誕生:ルーツは海軍カレー

「横須賀とカレー」というと、ちょっと意外な組み合わせに感じるかもしれません。

でも、この二つには深い繋がりがあるんです。

時は明治時代。

旧日本海軍では、兵士の病死者が多く、原因は栄養不足による脚気(かっけ)でした。

そこで、海軍軍医の高木兼寛氏が、イギリス海軍の食事を参考にします。

カレー風味のシチューにとろみをつけてをご飯にかけるなど「兵食改革」を行ったんです。

これが、日本のカレーライスのルーツと言われています。

横須賀は、旧日本海軍の拠点である鎮守府の一つ。

つまり、横須賀から全国にカレーライスが広まったんですね。

くみん
くみん

せやな!カレーと横須賀、繋がったなぁ!

そして平成11年、横須賀市は「カレーの街宣言」をし、「カレーの街よこすか推進委員会」が設立されました。

きっかけは、前年の海上自衛隊地方総監の「横須賀をカレーの発信地に」という言葉。

横須賀市役所、横須賀商工会議所、海上自衛隊が協力し、「よこすか海軍カレー」が誕生しました。

「よこすか海軍カレー」には、以下のルールがあります。

  • 肉は牛肉か鶏肉を使うこと
  • 人参、玉ねぎ、じゃがいもが入っていること
  • カレー粉、塩、小麦粉を使うこと
  • 漬物、サラダ、牛乳を添えること

平成11年8月には、日本初のカレーフェス「よこすかカレーフェスティバル」が開催され、カレーによる街おこしのモデルとなりました。

日本初!カレーのテーマパーク「横濱カレーミュージアム」

2001年(平成13年)、横浜市伊勢佐木町に「横濱カレーミュージアム」がオープンしました!

全国の有名&個性的なカレー専門店が集結した、まさにカレー好きの夢のような場所です。

カレーの飲食店はもちろん、ミュージアムオリジナルのグッズや全国各地のレトルトカレーも販売されていました。

くみん
くみん

せやせや!横濱カレーミュージアムはな、年中無休で入館無料やったんやで!

年間を通して多くの人が訪れ、2006年(平成18年)11月末には累計来場者数が約870万人を記録したそうです。

当時出店していたお店は、

  • トプカ(東京・印度&欧風カレー)
  • レーベン(東京・欧風カレー)
  • 湘南カレー紅(湘南・欧風カレー)
  • パク森(東京・オリジナルカレー)
  • 伽喱本舗(博多・焼きカレー)
  • 琉球カレー(沖縄カレー)
  • Kingデリー(東京・インドパキスタンカレー)
  • 木多郎(札幌・スープカレー)
  • 横濱フレンチカレーの店(横浜・フレンチカレー)
  • アジアンランチ(東京・アジアカレー)
  • 讃岐五右衛門(香川・カレーうどん)
  • 船場カリー(大阪・欧風カレー)

など、バラエティ豊かなラインアップでした。

特に「カレー屋パク森」は、開館から閉館までずっとお店を構えていた人気店です。(現在の店名:カレー屋パクパクもりもり)

横濱カレーミュージアムのオープンは、全国のカレー専門店が注目されるきっかけとなり、カレー専門店ブームを巻き起こしました。

残念ながら、2007年(平成19年)3月31日に事業期間満了に伴い閉館しましたが、今も多くのカレーファンに語り継がれています。

「スープカレー」が全国へ:北海道が生んだ新感覚カレー

2002年(平成14年)から2006年(平成18年)頃にかけて、北海道発祥の「スープカレー」が全国的なブームとなりました。

スープカレーの画像
写真:Canva

スパイスが効いたサラサラのスープと、ゴロッと大きな肉や野菜が特徴的なスープカレー。

スープカレーの元祖と言われているのが、1975年(昭和50年)創業の「薬膳カリィ本舗アジャンタ」です。

漢方の養生食とインド料理を融合させた「薬膳カリィ」が、スープカレーの原型と言われています。

そして、1993年(平成5年)に開業した「スパイスマジック」が、「スープカレー」という名前で売り出し、スープカレーが広まるきっかけを作りました。

2003年(平成15年)には、横浜カレーミュージアムに出店し、スープカレーブームに大きく貢献しました。

カレーうどん:ブームの火付け役とは?

2003年(平成15年)は、日本中でカレーうどんが大流行した年でした。

前年に起きた讃岐うどんブームの流れに乗り、さらにカレーうどん誕生100周年という記念の年。

カレーうどんの画像
写真:Canva

また、さまざまなイベントや雑誌の特集が組まれ、カレーうどんに注目が集まりました。

カレーうどんの発祥店として知られるのは、東京の「三朝庵」です。

また、1983年(昭和58年)創業の「古奈屋」が提供するクリーミーなカレーうどんは、マイルドな辛さが女性を中心に大人気に。

カレーうどんブームをリードしました。

この時期には、カレーうどんのチェーン店や専門店も数多く誕生し、各店が独創的なカレーうどんを提供し、ブームを盛り上げました。

フレンチカレーブーム:カレーとフランス料理の融合

2005年(平成17年)に、おしゃれで繊細な味わいの「フレンチカレー」がブームとなりました。

きっかけは、横浜観光プロモーションフォーラム認定事業の一環として行われた、横浜ご当地カレー「ハマカレー」のイベントです。

このイベントのために、「ハマカレー制作委員会」が結成されます。

仏蘭西料理亭 横濱元町の「霧笛楼」今平茂総料理長を中心に、料理研究家などが集まり、横浜フランスカレーを開発しました。

横浜フランスカレーのコンセプトは、

  • おしゃれでハイセンスな横浜らしさを感じられるカレー
  • フランス料理の技法を利用した気品と繊細さのあるカレー
  • フランス料理のソース技法を生かした上品なカレー

というもので、そのおしゃれさと繊細な味が、特に女性に人気を集めました。

現在でも、霧笛楼では「横濱フランスカレー」を味わうことができます。

数量限定ですが、国産牛肉を使用した、ぜいたくな欧風カレーです。

白カレー&黒カレーブーム:味も見た目も斬新!個性派カレー

2006年(平成18年)には、見た目も味も個性的な「白カレー」と「黒カレー」が同時にブームとなりました。

白カレ

白カレーの元祖は、帯広市のカレー店「カレーリーフ」です。

クリームソースをベースに、ターメリックを減らすことで、シチューのような薄黄色の見た目に。

しかし、味はしっかりスパイスが効いたカレーなんです。

その名も「フランス風カレー」。

北海度ホワイトカレーのパッケージの画像
引用元:ハウス食品HPより

また、このブームと同時期に、ハウス食品から「北海道ホワイトカレー」という白いカレールーも発売されました。

さらに、ご当地グルメとして、北海道紋別市の「オホーツク紋別ホワイトカレー」が登場。

こちらは、「北海道じゃらん」の編集長が提案した企画でした。

紋別産のホタテや牛乳など、地元の食材をふんだんに使ったこだわりの一品です。

黒カレ

黒カレーブームの背景には、黒豆や黒ゴマなど、黒色の食品を取り入れる健康ブームがありました。

黒カレーの発祥は、三重県津市の「東洋軒」です。

くみん
くみん

せやな、ブラックカレーは昭和の初めに考案されたんやで。(詳しい年号はちょっと分からへんのやけど)

初代料理長の猪俣重勝さんが、陶芸家の川喜田半泥子さんの「黒いカレーができないか」という要望に応えて考案しました。

くみん
くみん

川喜田半泥子さんが東京で食べた濃い色のカレーが忘れられへんかったんやて。どないしても食べたかったんやなぁ。

最高級の松坂牛脂と小麦粉、そして秘伝のスパイスをじっくり炒めることで、深みのある黒いルーが完成します。

2006年には、カラメルソースを使ったものや、イカ墨を使ったものなど、さまざまな黒カレーが登場し、白カレー同様に大きな注目を集めました。

【まとめ】平成・前期、多様化する日本のカレー文化へ

今回のブログでは、平成・前期の日本のカレー文化を振り返りました。

タイカレーブームを皮切りに、宇宙食としてのカレー、ご当地カレーの誕生、カレーテーマパークの登場。

そしてスープカレー、カレーうどん、フレンチカレー、白カレー、黒カレーといった多様なカレーの流行を見てきました。

毎年と言っていいほど、さまざまなカレーブームが起こり、日本のカレー文化は多様化してきたことがわかります。

これらのブームは、カレーの可能性を広げ、私たちに新しい味との出会いをもたらしてくれました。

次回のブログでは、2007年(平成19年)以降のカレーの出来事を解説します。

平成・中期から令和にかけて、日本のカレーはどのように進化していくのでしょうか?

  • 1990年(平成2年)タイカレーブーム
  • 1992年(平成4年)カレーが宇宙食になるへ
  • 1999年(平成11年)「カレーの街よこすか」が誕生
  • 2001年(平成13年)日本初カレーのアミューズメント施設「横濱カレーミュージアム」がオープン
  • 2003年(平成15年)カレーうどんブーム
  • 2004年(平成16年)スープカレーブーム
  • 2005年(平成17年)フレンチカレーブーム
  • 2006年(平成18年)白カレー黒カレーブーム

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