2010年(平成22年)〜2018年(平成30年)は、カレー界に多様性と専門性が生まれた時代。
金沢カレーやスパイスカレーなど、地域やスタイルに特化したカレーが人気を集めました。
東日本大震災や熊本地震など、困難な出来事もありましたが、日本人の食卓には常にカレーがありました。
平成から令和へと時代が移り変わる間に、カレーはどのように進化してきたのでしょうか?
このブログでは、多様化するカレーの魅力を深掘りしていきます。
金沢カレーが全国区へ!
2010年(平成22年)は、金沢カレーが全国的なブームとなった年です。
濃厚でボリューミー、そして独特のスタイルを持つ金沢カレーは、多くのカレーファンを魅了しました。
2010年、金沢カレーブームの火付け役「ゴーゴーカレー」
2010年、バラエティ番組「秘密のケンミンSHOW」で金沢カレーが紹介され、一気に注目を集めました。
その火付け役となったのが、「ゴーゴーカレー」です。

- ゴーゴーカレーの全国展開
2004年に新宿に1号店をオープンして以来、ゴーゴーカレーは全国に店舗を拡大。

ほな、ゴーゴーカレーの店名の由来やけどな、石川県出身でメジャーリーグでも活躍した松井秀喜選手の背番号55番からきてるんやで。
独特の濃厚なルーと、ステンレス皿に盛られたカツカレーは、多くの人に衝撃を与えました。
金沢カレーのルーツを探る
実は、金沢カレーには長い歴史があります。そのルーツは、1960年代にまで遡ります。
- 元祖は「チャンピオンカレー」
金沢カレーの原型を作ったのは、「チャンピオンカレー」創業者の田中吉和氏と言われています。

金沢カレーの元祖は、色々意見分かれてるみたいやね。
田中さんは、洋食店での修行を経て、独自のカレーを生み出しました。
田中さんは老舗店などで修業を重ね「洋食タナカ」を開業します。
今の金沢カレーの始まりとされるカレーを提供し、人気を博しました。
金沢カレーの定義とは?
金沢カレーには、いくつかの明確な定義があります。
引用元:金沢カレー協会 https://kanazawacurry-kyokai.com/
- ルーは濃厚でドロッとしている
- 付け合わせとしてキャベツの千切りが載っている
- ステンレス皿に盛られている
- フォークまたは先割れスプーンで食べる
- ルーの上にカツを載せ、その上にはソースがかかっている
金沢カレーの魅力は、その独特のスタイルと、濃厚で食べ応えのある味わいです。
キャベツのシャキシャキ感や、豊富なトッピングも人気の理由の一つです。
金沢カレーブームは、日本のカレー文化に大きな影響を与えました。
日本中が注目!バターチキンカレーの魅力
2011年(平成23年)は、バターチキンカレーが日本で大ブームとなった年です。
バターや生クリームを使ったまろやかな味わいは、老若男女問わず多くの人々を魅了しました。
・バターチキンカレーとは?
バターチキンカレーは、バターや生クリーム、トマトをベースにした、コク深くマイルドなカレーです。

- マイルドでクリーミーな味わい
バターや生クリームを使うことで、辛さが抑えられ、まろやかでクリーミーな味わいに。
辛いカレーが苦手な人や子供でも美味しく食べられるのが魅力です。
カレーの定番として、多くの人に愛されています。
バターチキンカレーのルーツ
バターチキンカレーは、インドのパンジャーブ地方発祥の料理です。
- 発祥は「モティ・マハル」
1947年創業の老舗レストラン「モティ・マハル」が発祥と言われています。
タンドリーチキンを作った際に余ったヨーグルトソースに、バターを加えて作ったのが始まりです。
本場インドでは、「ムルグ・マッカーニ(鶏肉のバター煮込み)」と呼ばれています。
- 日本での広がり
東京のインド料理店で提供されるようになり、次第に人気に火が付きました。
その優しい味わいは、瞬く間に日本人の味覚に合い、全国へと広まっていきました。
バターチキンカレーの魅力
バターチキンカレーの魅力は、その奥深い味わいと、誰でも楽しめる食べやすさにあります。
- 奥深いコクとマイルドな口当たり
バターとトマトの酸味、スパイスの香りが絶妙に調和し、奥深いコクを生み出します。
生クリームのまろやかさが、口当たりを優しくしてくれます。
- 幅広い層に愛される万能カレー
辛さが控えめなので、子供からお年寄りまで、家族みんなで楽しめます。
ナンやライスとの相性も抜群で、さまざまなシーンで活躍します。
2011年のバターチキンカレーブームは、日本のカレー文化に新たな風を吹き込みました。
おしゃれなカフェで楽しむ!カフェカレーブームの到来
2012年は、おしゃれなカフェで本格的なカレーを楽しむ「カフェカレー」ブームが到来した年です。
従来のカレーとは一線を画す、見た目も味も洗練されたカフェカレーは、特に女性を中心に人気を集めました。
カフェカレーとは?
カフェカレーとは、カフェで提供されるカレーの総称です。

- 多様なカレーの種類
定番のキーマカレーやバターチキンカレーに加え、グリーンカレーやマッサマンカレーなど、本格的なタイカレーも登場しました。
それぞれのカフェが、独自のスパイス使いや食材にこだわり、個性豊かなカレーを提供しました。
- おしゃれな空間で楽しむカレー
カフェならではのおしゃれな雰囲気の中で、ゆったりとカレーを楽しめるのが魅力です。
見た目も美しく盛り付けられたカレーは、SNSでも話題となりました。
カフェカレー人気の理由
カフェカレーが人気を集めた理由は、そのおしゃれな雰囲気と、本格的な味わいのギャップにありました。
- 女性を中心に人気が拡大
おしゃれなカフェで、友達とランチやカフェタイムを楽しむ女性が増えました。
カフェカレーは、そんな女性たちのニーズにマッチし人気に。
- 本格的な味わい
カフェのカレーだからといって、侮るなかれ。
本格的なスパイス使いと、食材にこだわったカレーは、カレー好きも納得するおいしさです。
2012年のカフェカレーブームは、カレーの楽しみ方を広げ、新たなカレーファンを生み出しました。
カレーパン愛が爆発!日本カレーパン協会設立
2013年(平成25年)、日本カレーパン協会が設立され、カレーパン界に新たな風が吹きました。
カレーパンを通じて人々を笑顔にしたい!そんな熱い思いから生まれた協会の活動を紹介します。
日本カレーパン協会とは?
日本カレーパン協会は、カレーパンを愛する人々が集まり、その魅力を広めるために設立された団体です。
- 設立の目的
カレーパンを通じて、地球に住む人々を笑顔にすること。
カレーパンの魅力を広く伝え、カレーパン文化の発展に貢献すること。
- 主な活動内容
カレーパングランプリの開催
カレーパン検定試験の実施
カレーパンに関する情報発信
カレーパングランプリとは?
2016年から始まったカレーパングランプリは、日本一美味しいカレーパンを決めるイベントです。
- 8部門で競い合う
- 西日本揚げカレーパン部門
- 東日本揚げカレーパン部門
- 西日本焼きカレーパン部門
- 東日本焼きカレーパン部門
- チーズカレーパン部門
- キーマカレーパン部門
- バラエティ部門(色・形がユニーク、中身の具材が珍しいもの)
- スポンサー賞(QBB/SHOWA/日清製粉プレミックス賞)
全国のパン屋さんが自慢のカレーパンをエントリーし、熱い戦いを繰り広げます。
大阪から火がついた!スリランカカレーブーム
2016年(平成28年)スリランカカレーブームは、大阪から始まりました。
スリランカカレーは、インドカレーとは異なる独特の特徴を持っています。

- スリランカカレーとインドカレーの違い
- スリランカカレー:粉末状のスパイスを使用し、ココナッツミルクで煮込んで香りを出します。
- インドカレー:粒状のホールスパイスを使用し、油でスパイスの香りを引き出します。
- 多様な食材とスパイス
- 魚介類だけでなく、牛肉も食べます。
- 豊富な種類のスパイスを使い、複雑で奥深い味わいを生み出します。

スリランカやて?仏教徒が多いんやてなぁ。へぇ、ほんで牛肉も食べるんかいな
スリランカカレーの魅力
スリランカカレーの魅力は、そのヘルシーさと、奥深い味わいのハーモニーにあります。
- ヘルシー志向の人にもおすすめ
- 油控えめで、野菜もたっぷりとれるので、健康を気にする人にもおすすめです。
- スパイスの奥深さ
- 様々なスパイスが織りなす、複雑で奥深い味わいが楽しめます。
- 日本人の味覚にも合う
- モルディブフィッシュのうま味が、日本人の味覚にもよく合います。

「モルディブフィッシュ」ってかつおの干しもん使うんやて。ほんで、日本のかつお節みたいに旨味が出て、めっちゃええ出汁になるんやで。
スリランカカレーとインドカレーを食べ比べて、それぞれの違いを体験するのもおすすめです。
大阪発!スパイスの魔法にかかる、大阪スパイスカレー
2017年(平成29年)、大阪で爆発的なブームとなったのが、スパイスカレーです。
自由な発想とスパイスの奥深さが魅力のスパイスカレーは、瞬く間に全国へと広がりを見せました。

大阪スパイスカレーとは?
大阪スパイスカレーは、インドやスリランカのスパイスをベースに、型にとらわれない自由な発想で作られるカレーです。
- 発祥は大阪・アメリカ村
- 1992年、アメリカ村の「カシミール」がルーツと言われています。
- 2000年以降、スパイスカレーを提供するお店が増加しました。
- さらさら系で独創的な味わい
- 欧風カレーのようなとろみはなく、さらさらとしたスープ状が特徴です。
- お店独自のスパイス調合により、オリジナリティあふれる味わいが楽しめます。
大阪スパイスカレーの魅力
大阪スパイスカレーの魅力は、その自由な発想と、スパイスの奥深さにあります。
- 自由な発想
- 決まったルールはなく、お店の個性が光る独創的なカレーが楽しめます。
- 和風だしやフルーツなど、意外な食材との組み合わせも魅力です。
- スパイスの奥深さ
- 複数のスパイスを組み合わせることで、複雑で奥深い味わいが生まれます。
- スパイスの香りと刺激が、食欲をそそります。
- 大阪から全国へ
- 大阪でのブームをきっかけに、東京をはじめ全国に専門店が続々とオープンしました。
2017年の大阪スパイスカレーブームは、日本のカレー文化に新たな風を吹き込みました。
- 2010年(平成22年)金沢カレーブーム
- 2011年(平成23年)バターチキンカレーブーム
- 2012年(平成24年)カフェカレーブーム
- 2013年(平成25年)日本カレーパン協会設立
- 2016年(平成28年)スリランカカレーブーム
- 2017年(平成29年)大阪スパイスカレーがブーム
【まとめ】 日本人とカレーの深い絆:時代とともに進化する国民食
1860年代、日本人が初めてカレーに出会い、その異国の味に魅了されてから約160年。
カレーは、時代とともに形を変えながら、日本人の食卓に深く根付いてきました。
明治時代には、西洋料理として紹介されたカレー。
日本独自の進化を遂げ、カレー粉の国産化やカレーうどんの誕生など、日本食としての地位を確立していきます。
戦後、高度経済成長期を経て、カレーは国民食としての地位を不動のものとしました。
そして、1980年代以降、タイカレーブームをきっかけに、日本のカレー文化は多様化の一途をたどっています。
宇宙食としての採用や、地域ごとの特色を生かした金沢カレー、スパイスカレーなど、新たな潮流が生まれました。
カレーは、単なる食事ではなく、日本人の生活や文化に深く根付いた、まさに「国民食」と言えるでしょう。
参考:チャンピオンカレーのHP/金沢カレー協会/ハウス食品のHP/世界のカレー図鑑(本)
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